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日本に伝わるお茶の歴史と効能

Food

前回の「茶葉から味わうティーアレンジ」で使用した緑茶。
健康に良いと言われている緑茶(お茶)ですが、その歴史と効能について詳しくご紹介いたします。

もともとは薬として伝わったお茶の歴史

お茶が日本に伝わったのは、今から約1200年前の平安時代の初めのころ。
中国に留学に行っていた僧侶や遣唐使により日本に伝わったと言われています。
中国では古くから、お茶を薬(特に解毒剤)として飲まれており、日本にはじめに伝わったのも、薬として伝わったようです。
「お茶を一服」という言葉は、お茶が薬として飲まれていたことが由来だそう。
鎌倉時代に、臨済宗の開祖である栄西が修行先であった宋(中国)からお茶の種子を持ち帰り、その種子を各地に蒔いて日本にお茶を広め、宋で見聞きしたり経験したお茶の栽培法や飲み方、採取法、効能などを記した『喫茶養生記』を発表しました。
その後、貴族や僧侶だけが飲める高級品であったお茶は、江戸時代の頃から庶民にも普及したといいます。

お茶の種類

お茶は同じ茶葉でも、育て方や加工の違いによって種類が分かれているのをご存じですか?

煎茶
製造工程での蒸し時間が短く「浅蒸し」や「普通蒸し」とも言われる。
深蒸し茶
煎茶よりも2~3倍の時間をかけて蒸したお茶。
番茶
9月頃より摘まれる、硬くなった茶葉や茎などを原料として作るお茶。
玉露
茶葉に覆いをかけ日光を避けて栽培するお茶。
高級茶の代名詞として知られています。
直射日光に当てないことで光合成を抑制し、うまみ成分であるテアニンが増えます。
くき茶
お茶を作る過程で選別されたくきのみが原料となるお茶。
ほうじ茶
火入れ工程で番茶や煎茶を強火で炒ったお茶。
カフェインが少ないため、お子様や妊婦さんにもおすすめです。
玄米茶
番茶や煎茶に、高圧で炒った玄米を加えたお茶。
粉茶
お茶を作る工程でふるい分けされた粉状のお茶
粉末茶
煎茶を粉末状にしたお茶。
茶葉の栄養を丸ごと摂取することができ、健康に良いと言われています。
また、緑茶、烏龍茶、紅茶の違いはご存じでしょうか?
この3つは、発酵度合いにより分けられているのです。
お茶の発酵は、酸化発酵ですので、リンゴを切って置いておくと色が変わる、この状態を発酵と考えてもらうとわかりやすいでしょう。
茶葉は加熱することで発酵を止められるため、茶葉を摘み取ってすぐ加熱し、発酵させないようにしたものを緑茶、完全に発酵させたものを紅茶、その中間に位置するのが烏龍茶となります。
お茶に含まれる成分と効能
カテキン:お茶の渋み成分
・抗菌、抗酸化作用
・血中コレステロールの低下
・体脂肪低下作用
・血圧、血糖の上昇を抑制
・虫歯、口臭予防
・風邪予防
テアニン:お茶の甘み、うまみ成分
・リラックス効果
・冷え性予防・改善効果
・睡眠の質アップ
・集中力アップ
・カフェインの覚醒作用を穏やかにする
カフェイン:お茶の苦み成分
・覚醒作用による眠気抑制
・集中力アップ
・利尿作用による老廃物の排出促進やむくみ防止
お茶に含まれるカフェインは、コーヒーに比べてゆっくりと吸収されるため、急激な刺激や興奮を感じにくいとされています。
また、お茶に含まれるカフェインはコーヒーよりも少ないですが、高級茶で知られる玉露はコーヒーよりも多くのカフェインを含んでいます。
カフェインの過剰摂取は、体調不良に繋がりますので、気をつけましょう。
お茶を一服いかがですか?

昔は薬に使われていたお茶。
その効能はカラダに良いことだけではなく、リラックス効果などココロに良いこともたくさん。
また、コーヒーのカフェインよりも穏やかな覚醒作用の働きでカラダに負担をかけ過ぎずに、眠気覚ましや集中力を高めることができます。
お茶を一服でホッと一息ついてみては。

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